飲み会の帰り、終電を逃した二人の距離は、静かな部屋の中でじわりと近づいていきます。最初は軽い冗談と酔いの勢い、けれど彼女の頬に宿る赤みと、視線の奥に潜む熱が、ボクの中の理性を少しずつ溶かしていくんです。親友の彼女という禁断の関係に足を踏み入れた瞬間、背徳と快楽が入り混じる感覚に全身が震えました。しかも、その一度きりのはずだった夜が、彼女にとっても忘れられないものになっていた…。
翌朝、彼氏の前で見せる無邪気な笑顔の裏で、こっそりとボクの部屋に戻ってきた彼女。そこで始まる再びの熱、そして止められない欲望。背徳のスリルと、体の相性が完璧すぎるという現実が、二人を何度も深い夜へと誘っていくんです。
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酔いと本能が交錯する一夜、禁断の始まり
飲み会の帰り道、終電を逃した彼女が少し戸惑ったように笑って「泊めてくれない？」と囁いた瞬間、心の奥が強く揺れました。あの時の彼女の声は、不思議なほど柔らかく響いていたのです。親友の彼女だと知っていながら、ほんの一瞬、理性よりも欲望のほうが勝ってしまったように感じました。
最初は本当にただの好意のつもりでした。酔った彼女を一人で帰すのは危険だと思い、仕方なく自宅に招いたのです。それなのに、リビングの明かりが少し落ち、グラスの中で氷が溶ける音が響いたころには、空気の温度が変わっていました。彼女の頬の赤みと、ふとした視線の揺らぎが、妙に艶やかに見えたのです。
言葉が減っていくたびに、沈黙の中に呼吸の音だけが残りました。視線が重なり、互いの指先がほんの一瞬触れたとき、頭ではわかっているのに、もう止められませんでした。指を離そうとするほど、彼女の手がかすかに握り返してきて、そのわずかな力が心の奥を刺激したのです。
親友の顔が頭をかすめるたびに、罪悪感が胸を刺しました。それでも、彼女の吐息が近づくたびに、理性が薄れていくのがわかりました。酔いのせいにしたかった。でも、その瞬間の彼女の瞳には、確かな意志のような光が宿っていたのです。
唇が触れ合った瞬間、世界が静止したように感じました。外の風の音さえ遠のき、聞こえるのはお互いの鼓動だけです。背徳という言葉が脳裏をよぎっても、その熱が冷めることはありませんでした。夜の闇の中で交わる呼吸が、二人の理性を静かに溶かしていったのです。
翌朝、彼氏の前で隠しきれない快楽の余韻
朝の光がカーテンの隙間から差し込むころ、彼女はボクの隣で静かに眠っていました。昨夜の熱をそのまま閉じ込めたような寝顔で、髪が頬にかかるたびに、あの吐息と肌のぬくもりが甦ってきます。触れればまた崩れそうになるから、ただ見つめることしかできませんでした。
やがて、玄関のチャイムが鳴りました。彼氏が迎えに来たのです。リビングに彼女が現れた瞬間、笑顔の奥に残る微かな火照りを、ボクは見逃せませんでした。まるで何もなかったかのように彼氏に寄り添う姿。その横顔には、ほんのわずかに潤んだ瞳と、拭いきれない余韻が宿っていたのです。
心臓の鼓動がうるさいほど響きました。昨夜の行為が夢だったのか現実だったのか、曖昧なまま時間が過ぎていきます。でも、彼女が帰り際にほんの一瞬だけボクの方を見たとき、その視線の奥にあるものがすべてを物語っていました。彼氏に見せる笑顔と、ボクに向ける目の熱は、まったく違うものでした。
その瞬間、胸の奥に奇妙な確信が生まれました。彼女はもう、あの夜をなかったことにはできない。ボクも同じです。罪悪感の中に残る甘い残り香が、理性をまだ縛りつけて離しません。ほんの数時間前まで、彼女の身体を抱きしめていた事実が、現実として焼き付いているのです。
朝の光はやけに眩しく、どこか残酷でした。けれど、彼女が去ったあとの静かな部屋の中には、まだ熱が残っていました。グラスにこびりついた指の跡、乱れたシーツ、そして微かに残る香り。そのどれもが、たった一夜では終わらないことを示していたのです。
「もう止められない」――友情を壊すほどの相性
彼女が帰ってからの数日は、正直まともに眠れませんでした。罪悪感は確かにありましたが、それ以上に、あの夜の感触が脳裏から離れなかったのです。肌の温度、吐息の震え、唇が触れた瞬間の熱――それらが何度も思い出の中で蘇り、そのたびに胸が締めつけられました。もう二度と会わない方がいい、頭ではそう理解していたのに、心が追いかけてしまうのです。
そんな矢先、彼女から一通のメッセージが届きました。短い文面でしたが、その一文にすべてが詰まっていました。「話がしたいの」。その言葉を読んだ瞬間、心臓の鼓動が一気に速くなったのを覚えています。結局ボクは、また彼女を部屋に迎え入れていました。
ドアが閉まると同時に、視線が絡みました。何も言葉を交わさず、ただ見つめ合うだけで空気が張り詰めていきます。彼女の指先が袖を掴み、わずかに震えていました。もう我慢できなかったのは、きっとボクだけじゃなかったのです。理性を抑え込もうとしても、目の前の彼女を前にすると、そんなものは簡単に崩れていきました。
抱き合った瞬間、二人の呼吸がひとつになりました。肌が触れ合うたびに、昨夜よりも深く溶け合っていく感覚に支配されていきます。彼女の身体が応えるたびに、言葉にならない快感が全身を駆け抜けました。まるで最初から決まっていたかのように、互いの欲望がぴたりと噛み合っていくのです。
息が乱れ、思考が白く染まる中で、もう後戻りはできないと悟りました。彼女も同じ気持ちだったのか、背中に回された手の力が強くなるたびに、言葉の代わりに「好き」という想いが伝わってきました。罪悪感も理性も、すべてがその瞬間だけ溶けて消えていくのです。
そして、彼女がボクの耳元で囁いた言葉が今も忘れられません。「あの人のところには戻れない」。その声には涙が混じっていました。でも、その涙の奥には、確かに愛がありました。背徳の中で芽生えた感情は、もう誰にも止められない。友情を壊してでも、彼女を手放したくないと思ったのです。
部屋の中に残る熱と香りが、現実よりも鮮明に焼き付いていました。どこか取り返しのつかない場所まで来てしまったと感じながらも、不思議と後悔はありませんでした。彼女の存在が、それほどまでに強くボクの中に刻まれていたのです。
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